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以前は過酷だった労働環境
看護師の仕事はきつい、汚い、危険の3Kだといわれていた時代がある。もちろん、今でもその3つの因子がなくなったわけではない。しかし、それをカバーするべく、労働環境を整えようと努力している医療機関が増加傾向にあるため、3つの因子が改善されてきたといえる部分も出てきた。
たとえば、1つ目のきついといわれる理由は、看護師不足が1つの原因だ。看護師の人材不足は慢性的な問題であり、現在でも離職率が高く、看護師の定着が悪いこともある。しかし、看護人員の配置を増加させようと努力していたり、看護師の専門性を重視し、看護業務だけに集中できるよう仕事を細分化したりしている医療機関も少なくない。そのため、休みもなく仕事ばかりできついという環境は減少傾向にある。また、血液や排せつ物を扱うため、汚い仕事という印象も多い。だが、現在は感染対策に力を入れている医療機関がほとんどで、手指衛生やマスク、手袋などを着用することにより、かなり労働環境が改善されたといえるだろう。そして、注射器を扱うため危険といわれるが、注射器は院内感染対策の中でも最重要項目として扱われる。どの医療機関でも注意していることから、以前よりも仕事上の危険度は低下していると考えられるだろう。看護師の労働環境はまだまだ改善するべき点はたくさんあるが、どの医療機関でも労働環境の改善に向けて努力しているため、以前に比べて働きやすい環境が整っているといえる。